豊かな自然によって育まれてきた薩摩料理の特徴と代表的な料理を紹介

豊かな自然によって育まれてきた薩摩料理の特徴と代表的な料理を紹介

美しい自然やきれいな水が豊かな鹿児島県には、海や山の幸を使ったおいしい料理がたくさんあります。薩摩料理という言葉は聞いたことがあるものの、どんな料理があるかについて詳しく知らない人も多いようです。

今回の記事では、薩摩料理の特徴や代表的な料理について詳しく紹介します。薩摩地方の文化や薩摩料理に興味のある人は、ぜひこの記事を参考にしてください。

薩摩料理の特徴

藩政700年の歴史のある鹿児島県は、ほかの地域とは異なる独特の文化を構築してきました。食べ物についても、素朴で自然食に近いものを受け継いでいます。

鹿児島県のある薩摩地方では稲作に不向きなシラス台地が広がっています。そのため、米の代わりに雑穀やさつまいもといった食材が広まりました。お酒についても、さつまいもを原料にした芋焼酎などが親しまれています。

代表的な5つの薩摩料理

薩摩地方には、肉料理や魚料理、芋料理や季節の野菜を使用した料理などがありますが、今回はその中でもおすすめの料理を5つ紹介します。ぜひ、薩摩料理のおいしさと奥深さを堪能してください。

さつま揚げ

鹿児島県の代表的な料理のひとつは「さつま揚げ」です。さつま揚げの由来については2つの説があります。

1つ目の説は、琉球料理のチキアギーをヒントに作り出した説です。1846年ごろに魚肉のすり身を揚げた料理を改良してさつま揚げを作りました。もう1つは、江戸から伝わってきた説です。
薩摩藩主であった島津斉彬公が、江戸で販売していたかかまぼこをヒントにさつま揚げを作り出したという説もあります。

さつま揚げは、スケソウダラやサンマ、マグロなどの魚のすり身を塩などで調味した後に油で揚げたものです。にんじんやごぼうなどを細かく刻んで混ぜています。さつま揚げは、軽くあぶってしょうゆをかけて食べるほか、おでんの具やうどんの具として食べることもできます。

鶏のごて焼き

薩摩地方を代表する鶏肉料理として「鶏のごて焼き」があります。「ごて」は薩摩弁ですねや足を意味する言葉です。鶏のすね肉を骨付きのまま焼いたものがごて焼きです。

鶏のごて焼きの調理方法は、鶏肉に味をしみこませるところから始まります。砂糖やしょうゆ、酒を加えたタレに長時間漬け込みます。その後、タレと一緒に鶏肉をフランパンで焼き上げます。調理のコツは、表面に軽い焦げ目をつけること。パリッとした食感とやわらかな鶏肉の両方を楽しめます。

以前は薩摩地方を代表する料理のひとつでしたが、最近では「チキンレッグ」として全国にも伝わっています。クリスマスなどをはじめ、ホームパーティで鶏のごて焼きを楽しむ人が増えているようです。

鶏刺し

薩摩地方を代表するもうひとつの料理は「鶏刺し」です。鶏肉の持つ本来の歯ごたえを楽しめる料理として人気があります。

薩摩藩内では、古くから鶏肉が身近な存在であり、闘鶏で負けた鶏を絞めて食べるという習慣もあったほどです。加えて、江戸時代では、多くの家庭で鶏を飼育しており、祝い事があるときには鶏肉料理が振舞っていました。

鶏刺しの食べかたはさまざまです。完全に生の状態の鶏肉を使用するところや酒や湯をくぐらせた鶏肉を使用するところもあります。また、鶏肉の持つ香ばしさを味わうため、鶏肉の皮の部分を軽くあぶってからたたきにした鶏刺しもあります。

鶏刺しを味わうときに使用するタレは、甘口しょうゆとおろしにんにくを混ぜたものです。好みでゆずこしょうやおろししょうがなどを加えることもあります。

キビナゴの刺身

薩摩地方を代表する魚は「キビナゴ」です。キビナゴはイワシ科の魚で、全長が8cmほどあります。薩摩地方では、キビナゴの塩焼きや天ぷら、煮つけや汁物などがありますが、おすすめは「キビナゴの刺身」です。新鮮なキビナゴを菊の花のように盛り付ける「菊花造り」は、舌だけでなく目でも味わうことができます。

キビナゴは、繊細で傷みの早いので、新鮮でなければ刺身を食べることができません。漁獲量の多い鹿児島県だからこそ楽しむことができる特別な料理です。

薩摩汁

薩摩地方の汁物を味わいたい人には「薩摩汁」がおすすめです。薩摩汁のベースはみそです。鶏肉や豚肉などを加えて煮込みます。

薩摩汁に似た料理として豚汁があります。豚汁は豚肉や鶏肉に野菜を加えて煮込みますが、薩摩汁の場合は野菜ではなく、だいこんやごぼうなどの根菜を加えて煮込みます。薩摩地方の野菜を楽しみたい人は、野菜の持つ自然な甘さを堪能できる薩摩汁がおすすめです。

まとめ

豊かな自然が特徴の薩摩地方には、おいしい薩摩料理がたくさんあります。鶏肉や魚、さつまいもをはじめとしたたくさんの野菜があるので、さまざまな味を楽しむことができるでしょう。

埼玉県越谷市にある「美食道 錦江湾」では、自家製さつま揚げや鶏刺しをはじめ、さまざまな薩摩料理を楽しめます。ドリンクも薩摩を代表する芋焼酎「薩摩宝山」や「富乃宝山」など、たくさんの鹿児島県産の酒や焼酎を用意しています。首都圏で本格的な薩摩料理を楽しみたい方は、ぜひ「美食道 錦江湾」へお立ち寄りくださいませ。